2018年Q3もデータセンター投資は止まらず – 前年同期比53%増

Nevadaに本拠を置く調査会社Synergyによると、 ハイパースケールデータセンター 市場の2018第3四半期決算は、設備投資額が260億ドル(約2.9兆円)に達した記録的な四半期となり、2017年第3四半期と比較すると53%増加しました。

過去10回の四半期データによると、投資ランキングの上位5社はGoogle、Microsoft、Amazon、Apple、Facebookでした。2018Q3(7~9月)のハイパースケールデータセンター投資額のうち、彼らの投資額だけで70%以上もの金額を占めました。
5社のうち、マイクロソフトは支出を大幅に増やしましたが、残りの4社は第2四半期をわずかに下回りました。

「商用データセンター事象者」ではない

Microsoft’s Quincy data center
– Microsoft

Top5に次いで、アリババ、Baidu、IBM、JD.com、NTT、Tencentがランクインしました。今回の調査結果からは、Alibabaが競合他社に比べ、大幅な額を投資したことが分かりました。
2018年Q1には、Googleがマンハッタンのチェルシー・マーケット地区のデータセンターを24億ドルで買収していました。この買収が第2四半期に移行していれば、投資額は更に高騰していただろうと調査は言及している。

Synergyでチーフアナリストを務めるJohn Dinsdale氏は、ハイパースケーラーのビジネスは急成長していると指摘したうえで、

「過去4回分の四半期決算では、彼らの成長率は前年同月比で平均24%を記録しており、投資収益率は常に改善しています。AmazonやGoogleなどのハイパースケール企業と意義のある形で競い合いたいデータセンター事業者がいるとしても、この投資額は巨大な障壁となっています。あまりに大規模過ぎる勝負であり、限られた数の会社にしか、勝負に参戦することはできません。」と語りました。

ハイパースケーラーへ集約されていく

Googleは2018Q3にも新たに多くのデータセンター拡張計画を発表しています。すべての計画が実行に移されるかどうかは分かりませんが、その中には8月に建設が開始されたシンガポールの第3データセンターや、チリの新設データセンターの拡大計画が含まれています。

また、同時期にGoogleは、サウスカロライナ州で拡大するデータセンターに6億ドルを投資したこと(免税対象になる可能性あり)や、中国でのクラウドサービス提供に向けてTencentとの提携に関心を示していることなども発表しています。

更には、先日はネバダ州知事によってネバダ州ヘンダーソン地区のデータセンタープロジェクトに対する2億5,200万ドルの税制優遇措置が承認されていました。また、今月は、2017年6月に約10億円で買収した73.2ヘクタール(73万㎡)の土地に、700億円を投資してデータセンターを新設することも発表しています。

他のハイパースケーラーたちが発表した第3四半期の計画では(これも第3Qに計上されるかどうかは不確定ですが)アイルランドにあるTallaght地区にデータセンターを建設するというAmazonの計画や、ワシントン州クインシーのハイパースケールキャンパスに72の発電機を配備するというMicrosoftの計画などが含まれています。

(余談)クラウド技術の進歩に伴い、GoogleやAmazon、Microsoftをはじめとした多くのクラウド事業者はその基盤の「データセンター」へ積極的に投資をしており、その動きはこのレポートからも明確に分かります。しかし注目すべきは、データセンターへの投資額は増加しているものの、世界中のデータセンター数自体は減少していることです。 コロケーションデータセンターを利用するのではなく、クラウドを採用する企業は日本でも増えているため、 日本でも商用データセンター数は日々減少しています。

Synergy社のアナリストたちは、2018Q3の総括として、「依然としてAWSが全市場に渡ってパブリッククラウドのリーディングプロバイダであったこと」その一方で「Microsoftは世界第2位であったが、APAC地域ではAlibabaに勝てなかったこと」を特筆すべき事実として明らかにしました。

GoogleはNAC、EMEA、LATAMの地区で3位を獲得しましたが、APACではMicrosoftに打ち負かされてしまいました。

– Data Center Dynamics
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