27兆円相当のクラウド市場、2018年は32%成長

IT市場調査企業Synergy Research Group社によると、主要な クラウド サービスおよびインフラ市場部門に関して同社が毎年行っている調査の結果、2018年のクラウド事業者およびベンダーの売上高は2500億ドル(約27兆円)を超え、前年比32%増の成長を達成したとのことです。
中でも、 IaaS および PaaS サービスが50%と最高の成長を記録し、 ハイブリッドクラウド の管理ソフトウェアも41%で続きました。
その他のデータでは、エンタープライズ企業による、 SaaS の利用および パブリッククラウド インフラの導入はいずれも30%、ホスト型の プライベートクラウド インフラサービスは29%の成長を記録したことが明らかになっています。

同社が行っている調査では、今から3年前の2016年、企業がIaaSやPaaSなどのクラウドサービスへ投資している支出額が、パブリッククラウドやプライベートクラウド環境構築で使用するハードウェアおよびソフトウェア(VMwareやDELLサーバーなど)への支出を初めて上回りました。その差は2017年、2018年と劇的に広がっています。

– Synergy Research Group

Synergyがまとめたデータを見れば、そのクラウドエコシステム全体図がイメージできます。クラウドインフラ(右図水色)への支出も急速に伸びてはいますが、クラウドサービス市場(右図青色/黄色)への総支出が成長をけん引しています。2018年の市場を率いて注目を集める企業は、Microsoftや、Amazon/AWS、Dell EMCそしてIBMです。彼らを追うのはSalesforce、Cisco、HPE、Adobe、VMwareなどです。これら9社を合わせれば、クラウド関連の収益の半分以上になります。

パブリッククラウドの成長は半端ない

2018年、クラウドインフラを構築するために使用されたハードウェアおよびソフトウェアへの総支出は、約10兆円を超えました。
内訳として、パブリッククラウドとプライベートクラウドは半々くらいのスピードで割り振られますが、より急速に成長しているのはパブリッククラウドです。クラウドサービスプロバイダー達は、データセンターなどへの積極的なインフラ投資によって、クラウドインフラサービス(IaaSPaaS、ホスト型プライベートクラウドサービス)およびエンタープライズSaaSから、約15兆円以上の収益を生み出しました。

また、彼らはそれらのインフラストラクチャを基盤にしながら、検索エンジンやソーシャルネットワーキング、email、eコマース、ゲームやモバイルアプリなどの多岐にわたるインターネットサービスを展開しています。

また、様々なクラウド事業者が出現したことで、企業によってはサービスによって使用するクラウドを使い分けるケースも増えています。
煩雑になるクラウド管理を容易に関するハイブリッドクラウド管理ソフトウェアも重要視されています。
まだ規模は小さいものの、企業がパブリッククラウドサービスと内部IT資産を、シームレスにつなぎ合わせるためには、ますます不可欠なものとなっています。その一方で、多くの点で異なるタイプの市場にはなるが、UCaaS(音声サービスやビデオ会議システム等のコミュニケーションサービス等を統合して提供するもの)もまた急速に成長しており、ビジネスコミュニケーションにおける根本的な変化が、成長を促進しています。

Synergy Research Groupでチーフアナリスト兼リサーチディレクターを務めるJohn Dinsdale氏は、
「2014〜2016年ごろにクラウドが主流になり始めましたが、我々は2017年を、クラウドにとって新たな規範となる年だと考えています。2018年、クラウドはいくつかの領域で、IT支出を独占し始め、クラウド以外のソリューションへの投資や成長を奪いました」
「クラウドテクノロジーは、今ではクラウドサービスプロバイダーにも、テクノロジーベンダーにも膨大な収益を生み出しています。あまりに市場規模が大きいため同じスピードで市場が成長していくことはあり得ないと考えていますが、今後4年以内に市場全体の規模は2倍になると、我々は予測しています」

と語りました。

– Synergy Research Group & DC ASIA Ltd.

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