Equinix、ベアメタルプロバイダーのPacketを買収

エッジサービスの強化?それとも競合の飲み込み?

エクイニクスは、 エッジコンピューティング の事業開発も行うベアメタルネットワーククラウドプロバイダーのPacket社を買収しました。

Packetとエクイニクスはどちらも買収金額に関してコメントをしていません。(Packetは以前1億ドル相当と評価されていました)エクイニクスが同社と何を今後行うのかはまだ完全には明確になっていません。Packet社はエクイニクスの顧客であると同時に、エクイニクスのコロケーションスペースから、競合する可能性のある ベアメタルサービス を展開しているためです。

Packet社のエッジビジネスには、Vapor IO社と共に携帯基地局にデータセンターネットワークを構築する計画が含まれます。Packet社CEOのZac Smith氏はDCDに以前そのようなデータセンターを構築すると述べていました。

出口ではなく入口

「多くの人は買収を”出口”と言いますが、今回はそれを”入口”として認識せざるを得ない。」とSmith氏はブログ記事で書いています。「Packetは以前と変わらず活動を継続する。同じチーム、同じプラットフォーム、同じビジョンで。」

以前Packetのサイトのページ(※キャッシュ情報)では、同社はエクイニクスより改善されたサービスを提供していると位置付けていました。「 エクイニクスのようなコロケーション・ロックスターと実際に競合することはない。事実、私たちはエクイニクスの大ファンであり顧客です!しかし…私たちはユーザのあらゆる課題の解決することができるかもしれない。」同社が提供する機能、そしてエクイニクスが提供できていない機能 (例:プロビジョニングやファームウェア更新、ネットワーク構成、DevOpsの高度な統合) を一覧表示し、結論として「単なるコロよりも良いでしょう?」と述べていました。

– shutterstock

先日のブログでSmith氏は、エクイニクスが新しいパブリッククラウド・ロケーションを開設するというPacket社の計画を順守し、最新のAMDやIntelの第3世代ハードウェアの追加、またプロビジョニング速度やシングルサインオンなどの機能改善、そしてVMwareおよびハイブリッドクラウド等のサポートについてほのめかしていました。

一方エクイニクスのプレスリリースでは、Packetをエッジサービスとして位置付けながらも、Packetがエクイニクスの基本機能を改善していく、というSmith氏のコメントに沿っています。発表では、この買収によりユーザ企業は、エクイニクスの豊富なエコシステムやグローバル相互接続基盤からより大きな価値を引き出す事が出来るようになるという。エクイニクスでベアメタルサービスを活用し、デジタルインフラ環境をオンデマンドで展開することで、ユーザはどこにでも到達出来、あらゆるものを相互接続し、ビジネス上で重要な全てを統合できるようになります。

エクイニクスのリリースは次のようです。「事業にはマルチクラウドとエッジが必要である。このベアメタルにより、インフラを、仮想化や マルチテナンシー を使用せずにオンデマンドで展開できるようになる。」Packetを包含することでエクイニクスは新たなオンデマンドオプションを展開できるようになり、顧客は独自の物理リソースとクラウドを組み合わせた低 レイテンシ のエッジサービスを構築できるようになります。

エクイニクスは、2020会計年度の第1四半期中にPacket社の買収を完了する必要があると述べています。詳細については、DCDが現在両社に確認を取っています。

「Zac氏と彼のチームは、ベアメタルを自動化するための基盤構築で素晴らしい仕事を成し遂げた。」とPacketのパートナー企業であるVapor IOのCEO Cole Crawford氏はコメントしています。「エクイニクスは、マルチクラウド環境の統合的なマネージドサービスの基盤を今後大規模に展開していくだろう。Kinetic Edge上での彼らの展開を引き続きサポートできることを楽しみにしている。」

Data Center Dynamics

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