DCIMの未来 -マックマスター大学とCinnos社が開発資金調達-

開発資金に100万ドルを調達

オンタリオ州のマックスター大学研究センターが、DCIMの開発資金として100万ドルを調達しました。このプロジェクトは、マックスター大学のコンピューティングインフラ研究所(CIRC)と、地元カナダのモジュラーデータセンター企業Cinnos Mission Critical Incorporated(以下、Cinnos)によって推進され、データセンターのモニタリングシステムにおいて最高のクオリティを持つ製品開発を目指し、カナダ自然科学・工学研究評議会(NSERC)からおよそ100万ドル、Cinnosからは100万円以上の現金と物品を調達しています。

DCIMの限界

もともとCinnosは、マックスター大学のプロジェクトをスピンオフして設立されました。その設立者で、現CEOのHussar Haroun氏は、「このプロジェクトがもたらす技術は、100億ドルを超えるグローバルデータセンター市場において今まで以上に素晴らしいDCIMを生み出すでしょう。」と述べました。

ABB, Comscope, Intelなど数多くのサプライヤーがいるにも関わらず、DCIMはこれまで、度々厳しい目を向けられてきました。
IT機器や電力などリアルタイムなデータセンターやサーバールームの監視・管理を可能にするDCIMですが、特許や機能の関係によって仕様が制限されていることもよくあり、実際のDCIMの機能は細かく分割されているためです。そのためユーザーは、DCIM導入を検討する際、ベンダー毎のDCIMについて、どこまでの機能があるのか(ないのか)を確認する必要が生じてしまいます。

その結果、DCIMのビッグユーザーたちは、結局自分たちが使いやすい形にするためDCIM開発に着手せざるをえないこともあります。
例えばGrupo Exito社は、オープンソースソフトウェアとラズベリーパイハードウェアなどを活用し独自のセンサーを開発しています。また、データセンター事業社Equinixも、コロケーションサービスでデータセンターを利用している顧客に対してラック内のサーバーなどをモニタリングできるIBX SmartViesを提供しています。

具体的な内容は言及されていないものの…

効率の良いデータセンター設計には、未だ多くの課題が存在しています。
マックマスター大学は、ほとんどのデータセンターは最大効率の15%しか使用せずに運用していると指摘します。データセンターは、一つ一つ構成要素が異なるため、システムダウンなどをリアルタイムで監視する基準まで統一化することが困難であり、(その結果、できるだけ負荷をかけない運用へと行きつく)現在はすべてのデータを監視・対処するのは非常に難しいのが実情です。

今回のDCIM開発プロジェクトの主任エンジニアであるGhada Badawy氏は、どうにかこの現状を変えたいと望んでいます。「このプロジェクトは、データセンターやサーバールームのオペレーションに革命をもたらすものです。自動的な監視や制御、障害診断などを実現する解析アルゴリズムを現在私たちは開発中です。」と語りました。

– Data Center Dynamics
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