データセンターの改修はもうすぐ?

本記事は、2018/9/10に米国Motivair社によって配信された記事です。
多くのデータセンターが改修時期を迎える中、IT機器の進化など、最新のテクノロジーに合わせたセンターの設計が求められています。いわゆる「ハイパースケールデータセンター」構築において重要なポイント(法規制、冷水温度、フリークーリングの活用)が述べられています。
——————————-

Source: Motivair Corp.

コロケーションデータセンターを刷新する際のポイント

この10年間で状況は大きく変わりました。特に顕著なのはデータセンターへの需要です。クラウド、ビックデータの処理、ウェブアプリケーションは、多くのユーザーの関心を引き寄せ、データセンターへの需要を高めています。

この7、8年で建設されたコロケーション施設や大規模なデータセンターは、従来の低温冷却水システムの設計や空気・水の経済的利用の視点が欠けてるため、現在のASHRAEの基準にも、競争力のあるPUEにも達することができていません。IT負荷が1ワット/SF基準という低値にとどまり、その冷却方法が最善だとされていた時代に設計されたのです。

従来のデータセンターは、低温度が標準だとされていた時代に建設されていましたが、それだけではありません。テクノロジー、冷却の研究、そして冷却ガイドラインの進歩により、IT設備は温水でも、時間と費用を抑えて操業することができるようになりました。

これらコロケーション施設内にあるラック・IT機器などは更新されており、データセンターの所有者たちは、自社の設備をどうやって“改修”していくかという難題に直面しています。既存顧客を維持すると同時に、新規顧客を引き付けることを目指し市場で競合力を保持していくためには、更新は不可欠なのです。

2013年のTechnavio社の報告書によると、平均的なデータセンターは7〜10年しか稼動できません。しかし、現状では多くの施設がこの時期に達しているので、これらの廃れた施設を修復し、再建設しなければならないといいます。

富士通は、2016年のホワイトペーパー“ハイブリッドIT時代におけるデータセンターの未来”において、多くのデータセンターはクラウドおよびハイブリッドITの時代に適さないと指摘しています。現在のセンターはコストがかかり、新たなビジネス需要に十分応えるだけの柔軟性がないのだといいます。

「急進的な変化がクラウドで起ころうとしているが、コンピューターの処理能力が18〜24ヶ月ごとに倍増するというムーアの法則による継続的な影響も無視できない。仮に、ワークロードの統制を行うことなしにIT資産を3年間ずっと酷使するのであれば、データセンターのライフスパンを合わせれば、規模は現在の1/4で事足りるだろう。5年酷使するならば、ムーアの法則による影響は大きくなり、その8倍のデータセンターが必要になるだろう。」と富士通はコメントしています。

Ciscoは2018年2月のホワイトペーパーにて、ハイパースケールデータセンターの登場によって、ますます情況は変化しているといいます。これらはデータセンターにおける全データ、トラフィック、処理能力のうち大部分を占めており、Ciscoは2020年までにハイパースケールデータセンターにおけるトラフィックデータは4倍になると推定しています。

ハイパースケールデータセンターは、全データセンターにおけるトラフィックデータの34%占めており、2020年までに53%まで増加するとCiscoは見ています。ハイパースケールデータセンターは、データセンターに保存される全データのうち57%を、処理能力に関して言えば68%を占めるようになるとも指摘します。

さらに、2015年末の段階で259台だったハイパースケールデータセンターの数は、2020年までに485台に達するといいます。それは2020年の段階で設置されている全データセンターの47%を占めることとなります。

Gartnerによると、使用され始めて長いデータセンターでのIT経費の最大74%が運用・メンテナンスに充てられ、事業革新に充てられるのは26%だけのようです。

一方で、新たなデータセンターの建設が遅れているわけではありません。不動産会社であるJones Lang LaSalleによると、北米、MEA、APACでは400MWに相応する施設が建設中で、そのうちの60%は北米です。同社が年末のData Center Outlookにて話したところによると、その建設中の巨大なパイプラインを備えた同市場は、ダラスや北ヴァージニアがこれからの需要を牽引することを見越しています。

この10年~15年においてコロケーションの現場における大きな変化は何でしょうか。2000年代始め、データセンターに関する基準であるASHRAE90.4は存在しませんでした。加えて、PUE値(データセンターの電力使用の効率性)は測定されておらず、そもそも効率性は議論の的にもなっていませんでした。

しかしながら、今日の高密度設計ではより多くの電力と冷却が必要となり、効率性は議論の争点となり、データセンターの所有者らは、何をすべきか把握する必要があります。以下にあげるのは、コロケーションの現場をモダナイズする際に考慮すべき戦略です。

新たなエネルギー規制について学ぶ

競争力を保つために、コロケーションの所有者は自州における最新のエネルギー規制を準拠する必要があります。例えば、カリフォルニアやオレゴン、ワシントン州にどのような規制(州法)があるのかを把握し、それらに準拠した、最新施設向けの冷却ソリューションを設計することで、追加的なサービスを供与することになります。

特定のリージョン向けに準備された冷却ソリューションを供与することが出来るメーカーと働くことは、旧式のコロケーションをモダナイズし、現行の規制を遵守し、市場での競争力を保持する可能にする上での付加価値となるでしょう。

水温評価

冷却に使用する水の温度を少しでも上げることで、全体的なPUEも上がり、今日の基準でもコロケーションはより効率的で競争力を持つようになります。新しい施設では最新の仕様(温水利用)に合わせた建設ができますが、施設の最新化/改善を図る従来のデータセンターでも、努力できることがあります。
PUEや効率性により焦点を置いて、冷水温度を上げること、変更を加えることは、コロケーションの市場において競争力を保つための一つの方法なのです。

これは、北ヴァージニアやNYの大都市圏、シリコンヴァレーのような、2000年初頭においては、相互接続のハブとはみなされてこなかった地域において特に奨励されるべきです。アメリカでは、コロケーションの拠点は東南部、太平洋北西部さらには南西部のように国中に散らばっていますが、その背景には、データセンターが利用する冷水温度が上昇し、より効率的に操業することができることがあります。

フリークーリングの恩恵

現在、ASHRAE TC 9.9のガイドラインでは、機械的な冷却から大きくシフトし、自然エネルギーなどを活用した「フリークーリング」を推奨しています。もしデータセンターを通常よりも少しだけ高い温度で稼動させることができれば、冷却に必要な負荷を減らすことで省エネにつながるだけでなく、より多くの場所で、より長期的にフリークーリングを利用することも可能となるのです。

冷水温度が上昇させるだけでなく、フリークーリング技術を利用する冷却方法は、コロケーションや従来のデータセンター所有者が、その効率を高める別の手段にもなります。
寒暖の激しい地域においてのみフリークーリングが適用される時代は終わり、テキサスと同緯度あたりにあるデータセンターの所有者でも、自分の施設にフリークーリングを追加することで、効率性の利益を実現することができるのです。

– Motivair Corp.
原文はこちら

——————————-
DC ASIAは、Motivair社のパートナーとして、高密度インフラへの液体冷却ソリューションをご提供しています。本記事や、Motivair社へご興味のある方がいましたら、お気兼ねなくお問合せ下さい。
Motivair社製アクティブ型リアドア空調 – ChilledDoor
お問い合わせは株式会社DC ASIA

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です