Amazon、2つの再生可能エネルギープロジェクトを発表

しかし再生可能な全体像は曇ったまま…

Amazonは現在、アイルランドのコークにある23.2MWの風力発電所と、米国バージニア州の ピットシルベニア郡にある45MWの太陽光発電所に資金を供給しています。

2つのサイトは、それぞれ年間68,000メガワット時(MWh)と100,000 MWhの年間発電量を持ち、来年設備が稼働を開始した際には、 PPA (電力購入契約)を通じて、Amazon Web Services(AWS)データセンターに電力を供給する予定のようです。

再生可能エネルギーに前向きな発言

「人為的な気候変動の原因を減らすことに大きな役割を果たすことは、Amazonにとって重要な取り組みです。」Amazonの持続可能性担当ディレクターのカラ・ハースト氏は、このように述べています。

再生可能エネルギー への大規模な投資は、CO2排出量を世界規模で解決するための重要なステップです。弊社はこれらのプロジェクトに投資し続け、今後も追加の投資を楽しみにしています。」

2つのサイトは、同社の65番目と66番目の再生可能エネルギープロジェクトです。(内、51施設は屋上にソーラー設備を設置) 2020年までには、66か所のサイトで合計1,342MWの電力を発電し、年間3,900万MWh以上のエネルギーを供給することができるといいます。 ただ、Amazonは2014年に、「全世界の施設運営の電力を100%再生可能エネルギーにする」と約束していましたが、時期については明確にしていませんでした。

再生可能エネルギーに後ろ向きな実態

評論家たちは以前、世界最大のクラウド企業Amazonの再生可能エネルギープロジェクトの進捗の遅さについて指摘していました。一部の人は、同社が100%再生可能エネルギーでデータセンターを運営するという目標を放棄している、と断言しています。その代わりに、石油やガスなどの化石燃料の獲得に注力していると。

今年の初め、 環境保護団体のGreenpeaceが発行したClicking Clean Virginiaという報告書では、バージニア州における再生可能エネルギーの利用率で、AWSはわずか12%しか達成できていないと指摘していました。

Greenpeace USAの企業キャンペーンを担当するElizabeth Jardim 氏は今年の2月 にこう述べていました。「 再生可能エネルギーを100%利用すると公約したにも関わらず 、世界最大のクラウドコンピューティング企業であるAmazonは、いまだに汚いエネルギーを使ってインターネットの隅っこに電力を供給しているという事実に誰も気付かないだろうと思っているんですよ。」

– Public Domain Pictures

「バージニア州のAmazonもそうですが、 ハイパークラウド ベンダー全てが変化しない限り、インターネットの利用が増えれば増えるほど、化石燃料のパイプラインが増え、汚染が増し、 気候への悪影響に繋がります。」

Amazonは2018年に50%の再生可能エネルギー使用率を達成したと言っていましたが、それ以降の更新は途絶えています。

Gizmodoによると、 Amazonは再生可能エネルギーに対する投資の減速と同時に、AWSの顧客である大規模な石油・ガス会社のプロジェクト参加への注力を増しているようです。

今年の初めに、 Amazonの従業員は、同社の地球温暖化対策への取り組み方針について抗議しました。7,683人の従業員は、CEOのJeff Bezos氏に、同社のCO2排出量を抑制し、地球温暖化対策への包括的な戦略を策定するよう求める公開状に署名し、Amazonの年次株主総会で提出していました。

そして、株主総会でこの事案は決議されていました。

Data Center Dynamics

原文はこちら

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