Googleによる「水戦争」の勃発

巨大IT会社が引き起こす、現代の資源戦争

近年は、すべての使用電力を再生可能エネルギーによって賄うエコなデータセンターが増加してますが、米国サウスカロライナ州では、冷却に使用する水をいかに確保するかが論点となっています。地下貯水の利用も視野に入れたgoogleの計画に、地元社会から反対の声も上がっているようです。
2017年DCインフラキーワード(2017/4/25記事)にもあるように、水資源の確保は、今後も重要なテーマとなりそうです。

– Data Center Dynamics
原文はこちら

<以下翻訳>
Googleのサウスカロライナ州での地下水を使ったデータセンター冷却案はうまくいくのか

Googleのサウスカロライナ州データセンターは、拡大する施設を冷却するために1日あたり帯水層から150万ガロンを引き出す許可を申請したことで、苦境に陥っている。
どのくらいの水を帯水層から持続的に引き出すことができるかわからないため、サウスカロライナ州の人々や自然保護主義者、水道事業関係者は、今回の計画に反対している。もし今回の計画が認められれば、Google はチャールストン周辺の3つの都市で、3番目に大きな帯水層利用者になる。
サウスカロライナ州保健環境管理局(DHEC)は来月Googleの申し立てを認める予定であるが、どちらの結果になろうとも困難が生じることは間違いない。

– 現代の資源戦争

Googleはバークレー群にあるGoogle Creekデータセンターを冷却するために1日に約400万ガロンの水道水を使用している。Post and Courier社はバークレー群の水衛生のレポートをもとに年間25万ドルの費用がかかっていると見積もった。
しかし、帯水層を利用しようとしている今回の計画は、どのくらいの地下水が地域に存在しているかや地下貯留層がどのくらいの速さで補充されるかを明確にしていないことから批判を浴びている。

現在、1日あたり1100万ガロン以上の地下水がチャールストン周辺の3つの群にあるパブリックや工業、私的の井戸によって汲み上げられている。これらの井戸の水圧は低下しており、このことは雨水が帯水層に浸透する速度は汲み上げられる時間よりも遅いことを示している。
Post and Courier社の報告によれば、米国地質調査所とサウスカロライナ州天然資源省は現在、最新の地下水流動率と回復力の調査に取り組んでいる。(この調査は2019年までには完了する予定である。)

Googleのデータセンター副責任者であるJoe Kava氏は、「Googleは世界的にも地域的にも、特にデータセンターの地域でも環境について深く注意している」という。また、Googleは様々な水の選択肢を査定し、地下水を汲み上げることが地域の環境に影響を及ぼすかの調査に投資をし、地下水のコンサルタントのデータによれば、帯水層や地域への影響は最小限に抑えられるという。Joe氏は「我々(Google)は、これから地域と協力し、地下水を利用することに対して意見交換できることを楽しみにしている」と言った。

Googleは雨水を冷却水として使うための実験も行っているが、大幅に運用しているようには見えない。また、彼らが提出した許可申請書には、代替案も検討したうえで帯水層が最も簡単に利用出来る冷却源であると判断したと述べている。Googleはポンプでくみ上げた水を再利用する予定だが、水の一部は蒸発して失われてしまう。また、安価なため帯水層に戻すよりも下水システムに排出する予定である。