AI分野の新興企業価値世界一の”SenseTime”スパコン5台の開発計画を発表

直近のラウンドで6億ドルを調達し、監視能力を拡張させる計画

中国の AI 企業SenseTimeは、資金調達ラウンドC期間に6億ドルを資金調達しました。この結果、企業価値は30億ドル以上になり、AI新興企業としては世界一となったと報じられています。

その資金調達ラウンドはAlibabaグループによって進められました。他にもシンガポール資本のテマセクや中国の蘇寧電器も参加し、昨年7月までに4億1千万ドルを調達しました。SenseTimeは現在、中国最大のハイパフォーマンス・コンピューティングシステムのひとつを運用しており、同社の顔認証技術に対する需要が高まりつつある都市にスパコンを数台設置することを計画しています。

巨大監視システム

「SenseTimeは、粘り強い研究姿勢と緊密な産業連携、そして多様なパートナーシップによってAIエコシステムを確立しました」と同社の共同設立者でCEO、Li Xu氏は語りました。

「我々の資金調達ラウンドCは、国内外のパートナーと連携して、世界のあちこちで芽を出している大型エコシステムの研究開発を推進することでこの利点を最大化します。この資金調達によって、我々はAIの産業アプリケーション開発の幅をさらに拡げ、最終的には、SenseTimeのグローバルエコシステムの価値をあげることになるでしょう」

同社は、8,000を超えるGPUを搭載する ディープラーニング ・スーパーコンピューティング・プラットフォームを保有しています。そのGPU数は、GPU数5,000以上の世界第3位のスパコン、Piz Daintを上回ります。どのGPUがそのプラットフォームで使用されているかは明らかにされていませんが、SenseTimeはNvidiaと提携しており、Nvidiaのイベントにも参加したこともあります。

「我々はインフラ構築にもっと資金投入することになるでしょう」とLi氏はBloombergのインタビューで語りました。SenseTimeは来年、中国の主要都市に最低でも5台のスパコンを開発する予定です。

システム規模に関する詳細情報は明らかにされていませんが、恐らく、同社のAIサービスに使用されることになるでしょう。その中には、人々や対象物を認識・特定し、(CCTVや交通カメラ、ATMカメラ等からの)ライブカメラフィードを処理するViperも含まれます。その目的は、10万フィードを同時に処理することにあります。

開発中のプロジェクトViperの目的は、人工知能を取り入れた大量監視システムを構築する中国の取り組みを支援することです。

SenseTimeは既にこのサービスの一部を提供しています。雲南省では、SenseFaceは、公安が犯罪行為を発見するために利用されています。顔認証用の統合アプリケーションプラットフォームを構築して、治安を脅かす行為を警官が効率的に防ぐために利用する計画もあります。

広州では、公安局がこの顔認証アプリSenseTotemを利用しています。犯罪現場の顔画像とデータベース上の写真とを照合して疑わしい人物を特定します。昨年だけで、動画監視を行う機関は2,000人以上の容疑者の特定に成功しました。SenseTimeは、800人以上の人々の画像を取り込み、100ほどの事例で事件を解決することに成功したと公表しています。

SenseTimeは、中国の40都市以上で地方警察に導入されていますが、自社の監視サービスを世界中で販売することを狙っていますが、これは各国のプライバシーと自由の権利に依拠することになるでしょう。

SenseTimeは上海市行政府と契約を取り交わし、スマートシティ、スマートトラフィック、自動運転そしてスマートファイナンスを含めた取り組みを実行することになりました。

SenseTimeは、自社ハードウェアに搭載する顔認証技術を向上させるため、以前クアルコムと業務提携をしていたこともあります。そして日本のホンダとは自動運転技術に関する提携関係を結びました。今は、中国最大の家電量販店・蘇寧電器と、顔認証を用いた決済不要ショッピングを開発するため提携しています。

Bloombergが報じるところによると、SenseTimeは別の資金調達ラウンドで4億5,000万ドルを調達する計画です。

– Data Center Dynamics
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