クレイ、日本の核融合研究に4PFLOPSマシンを提供

しかし、データセンターが熱核融合炉によって電力供給されるまでにはしばらく時間がかかるでしょう

日本の国立量子科学技術研究開発機構(QST)は、六ヶ所核融合研究所にCray XC50ハイパフォーマンスコンピューティングシステムを導入する予定です。4ペタフロップスの計算能力を持つこのスーパーコンピュータは、プラズマ物理学(乱流、エッジ物理学、統合モデリング)および融合技術研究に使用されます。

近い将来…

クレイ・ジャパン社長の中野守氏は、「私たちは、QSTにスーパーコンピュータを提供することを楽しみにしています。これは、核融合エネルギーが信頼できるエネルギー源であることを発見する機構の研究を促進するでしょう。」と語りました。「Cray XC50のスピードと統合ソフトウェア環境は、QSTのインフラストラクチャを強化し、研究者が発見までの時間を短縮することを可能にします。

このシステムは、2017年に廃止された1.237ペタフロップスのAtos/BullシステムであるHeliosに取って代わります。
日本の研究者は、イタリアのLenovo NeXtScaleスーパーコンピュータMarconi(15ペタフロップス以上とされている)を一時的に使用しています。

Cray XC50は、欧州・日本の1,000人以上の核融合研究者が使用する予定で、世界最大のtokamak(トカマク)を構築するための35カ国のイニシアチブであるITERプロジェクトを補完します。トカマク型は高温核融合炉の実現に向けた技術の一つで超高温のプラズマを閉じ込める磁気閉じ込め方式の一つです。
ITER(イーター)はフランス南部のSaint-Paul-lès-Duranceに建設された世界最大の融合実験施設です。約500MWの核融合電力を生成するように設計されており、最大1,000秒間持続し、50MWの熱電力が注入されます。

しかし、ITERの構成要素はしばしば遅れ、また予算を超過するため、大きな課題が残っています。2021年に完成予定で、2025年に初めてプラズマが達成され、2035年に重水素 – トリチウム運転の開始が予定されています。今月初め、MITの研究者と民間企業であるCommonwealth Fusion Systemsは、15年以内に核融合マーケットにブレークスルーがもたらされるだろうと報じました。

– Data Center Dynamics
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