ICTroom破綻、建築中のデータセンターの状況は不明

モジュラー型データセンターを得意とするデータセンター設計・構築ベンダーのICTroomは、その全ての子会社を含め破産申請を行いました。

ICTroomは現在破産状態にあると、オランダの倒産情報掲載サイトBankruptcy Fileに記載されています。これはHosting Journalistサイトが最初にレポートしました。

同社の姉妹会社であるOnsite Projects、NL Onsite、およびNordics Onsiteも全て11月15日に破産宣言をしました。ICTroomの共同創業者でエグゼクティブでもあるHonorédu Puy氏は、船舶および航空機の製造にフォーカスしたオンサイトプロジェクトの責任者でもあります。

ICTroomは、オランダのアムステルダム、 ベルギーのブリュッセル、フランスのパリ、そしてドイツのミュンヘンに事務所を構えています。

破産に関する詳細はまだ明らかにされていません。

アイスランドの進行中プロジェクトはどうなる?

ICTroomの直近のプロジェクトの1つとして、アイスランドのレイキャビクの大規模施設があります。このプロジェクト費用は、 総称RKFとして知られるアイスランドの4社のIT・不動産会社により支払いが行われています。

このデータセンターの最初のフェーズは昨年の夏に完了しています。 ICTroomは7か月以内に次のフェーズ(および最終的な仕上げ)を完了する予定でしたが、現時点での今後の計画については不明です。

モジュラー型データセンターのビジネスモデル

2001年の設立以来、ICTroomはオランダ、ベルギー、フランス、ドイツ、そして最近ではアイスランドに合計250棟以上のデータセンターを構築してきました。

同社のビジネスモデルは、現場で組み立てられる、プレハブ方式でフラットパック(平箱包装)された「ルーム(部屋)」の製造に依存しています。このアプローチには、複数のメリットがあります。モジュラー型データセンターは、従来のモルタルによる建設に比べわずか数分の一の時間で導入でき、通常必要なすべてのIT、電力、冷却、防火、およびアクセス制御の機能が含まれています。

2016年に同社は、 IT機器用のわずか8ラックと50kWの負荷をサポートする小型のエンクロージャーを含めた、エッジサービスの提供を検討していました。同社によれば、このモジュールは、サーバー、電源、冷却装置などを含む完全なコンテナ装置を必要としない顧客 ( CDNなど) 向けであるといいます。

The facility in Reykjavik, Iceland – ICTroom

Hosting Journalistサイトによると、ICTroom の創業者のPuy氏およびSander Nieuwmeijer氏は、かつてICTroomの上場を検討し、アムステルダムのユーロネクスト証券取引所で新規株式公開を申請していましたが、承認を得られませんでした。

Data Center Dynamics

原文はこちら

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