電力会社へ「脱化石燃料」を要求 -AWSやEquinixなど複数社

Microsoft、 AWS、 Equinix、 QTSなどが、Dominion社のヴァージニアにおける化石燃料計画を非難

世界最大規模のデータセンター事業者やクラウド企業の一部が、米国の北部ヴァージニア州を拠点としたDominion Energy社の天然ガス投資計画に反対しています。彼らは、天然ガスではなく「再生可能エネルギー」への注力を強めることで、多くのデータセンターへ動力を提供してほしいと考えています。

– Pixabay

今回の動きは、Dominion Energyがヴァージニア州立委員会(SCC)から受けているヒアリングにおいて、同社のエネルギー計画が明らかになったことが発端です。(70億ドルを投資して天然ガスのパイプラインを作るという)今後10年間の資源統合計画が明るみに出た結果、Adobe社、 Akamai Technologies、Apple、AWS、Equinix、Iron Mountain、LinkedIn、Microsoft、Salesforce、QTSは同社の計画を批判する書簡を発表しました。

北部ヴァージニア州には多くのデータセンターが建設されており、現在、世界中のインターネットトラフィックの70%以上が同地域のデータセンターを経由していると考えられています。

より環境に配慮した新しい取引を

書簡には以下のように書かれています。

「データセンターサービスを提供または使用している企業は、高速かつ高品質のインターネットおよびクラウドサービスを提供できることを誇りにしており、それを可能にする高信頼性で潤沢な低コストエネルギーを使用できることをありがたく思っています。」

– Pixabay

「しかし、クリーンで柔軟性が高いエネルギー、つまり再生可能エネルギーや最新のエネルギー技術こそが、我々が将来選ぶべき選択となるでしょう。今日行われているエネルギー投資は、将来を見据えたものであり、納税者、経済、社会の最大の利益となることが不可欠です。」

この書簡は、持続可能性について取り組む非営利団体「Ceres」が企業に代わって提出しました。書簡では、再生可能エネルギーは倫理的にも経済合理性についても意味のあるものだと述べられています。批判した企業たちは、

「再生可能エネルギーは、市場競争的に調達されるなら、エネルギーコストを削減することが出来ます。また、太陽光エネルギーを貯蔵して使うプロジェクトは、新しいガスプラントへ投資するよりも高い費用対効果が期待できるうえに、既に多くのデータセンターでは24時間365日の運用にも対応できる有効性を証明しています。」と主張します。

Dominion社の計画の中核を成すのは、まさにいま論争を呼んでいる、70億ドル・600マイルのガスパイプライン「Atlantic Coast Pipeline」です。同社は、ガスパイプラインは増大するエネルギー需要を満たすのに必要なものであると語っています。

最大顧客=最大の刺客に?

GreenpeaceのGary Cook氏は、「Dominionは、今後エネルギー需要は増大していくが、その要因は大きく2つあると主張しています。そのうちの1つが”データセンター”なのです。Dominionが供給方法を変えるための行動を起こさない限り、データセンター業界は化石燃料を浪費していくことになり、将来的な普及も困難になるはずです。」

– Supermicro

しかしながら、データセンター業界はエネルギー供給の「変化」を後押ししているように思われます。Ceresの書簡が発表された後、Cook氏は以下のように述べています。

「AmazonやMicrosoft、Appleやその他のハイテク企業は、大西洋岸パイプラインを通じて供給されるDominion社からの動力源は使用しないと、正式に否定しています。これらのハイテク企業やユーザーたちは、再生可能エネルギーを用いた高い有用性に焦点を当てることを要求しています。皮肉なもので、Dominionのパイプライン投資の必要性は、世間、裁判所(後ほど説明)、さらには同社が主張していた顧客からも反対されています。」

Greenpeaceによれば、ヴァージニア州におけるデータセンターの電力需要のうち、 書簡を提出した10社が 50%以上を占めると推定しています。Cook氏は以下のように補足しました。

「 ヴァージニア州のデータセンターは急速に成長していくでしょうから、もしDominionのエネルギー計画とAtlantic Coastパイプラインの開発が進めば、環境を汚染するエネルギーへの需要が高まり、気候変動が進行することになるでしょう。」

今回のパイプライン案は、Dominion社とDuke Energyによる共同開発プロジェクトとして進められていますが、現在、南部環境法律相談所(Southern Environmental Law Center)をはじめとした、環境への規制・法的問題を取り扱う環境保護論者からも批判を受けています。

SELC弁護士のGreg Buppert氏は「ヴァージニア州とウェストヴァージニア州には2つの国立森林、国立公園と険しい山岳地帯があり、この地域にガスパイプラインを建設することは合理性の観点から考えても無意味です。Dominion社はそのルートに固執しており、これは彼らが自ら招いた問題のように思われます。」

Dominion EnergyのCEOであるTom Farrellは、今月の決算発表において、規制プロセスに対してきわめて憤りを感じていると述べました。

Data Center Dynamics

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