Nvidia、GeForceライセンス契約条項を更新、データセンターでの使用を禁止

そのかわり、高価なTeslaをご購入ください

GPU 最大手のNvidiaは、GeForceおよびTitanグラフィックス処理装置の操作に必要なドライバソフトウェアのライセンス契約を変更しました。新しい契約条項はデータセンターの使用を禁止しています。

同社は、GeForceとTitanがデータセンターでの導入を念頭に置いて開発されたものではないと主張していますが、類似品ではあってもより高価なTesla GPUを確実に買わせるやり方だと一般的には考えられています。

知らなくても損はしません

更新されたエンドユーザー使用許諾契約書には、「データセンターでの使用禁止。データセンターの ブロックチェーン 処理が許可されている場合を除き、このソフトウェアは、データセンターでの使用にはライセンス供与していません」

「ネットにユーザーからのコメントが何件かあがった後、Nvidiaは米テレビ局CNBCに対する声明の中で「GeForceとTitan GPUは、複雑なハードウェア構造、ソフトウェアだけでなく、24時間365日稼働の熱要件があるデータセンターへの展開用に設計されたものでは決してありません」

「この点を明確にするために、我々は最近、GeForceに特化したエンドユーザー使用許諾契約書に、要求の厳しい大企業環境でGeForceおよびTitan製品が間違った使い方をされないように条項を追加しました」

広報担当者は次のように述べています。「非商用用途やデータセンター規模では運用させていない他の研究用途に、研究者はGeForceおよびTitan製品を採用することが多いと我々も認識しています。Nvidiaはそのような使い方まで禁止しようとは思いません」

Nvidiaの株価は、AI研究者が専門機械学習処理するためにGPUを採用したことにより、2017年には約85%上がりました。NvidiaのCUDAプラットフォームとプログラミングモデルは、NvidiaのcuDNNマシン学習ライブラリがサポートするAI開発者コミュニティによって広く採用されています。

競合のAMDソフトウェアはそこまで成功していませんがNvidiaに追いつこうとしています。AMDは、Radeon Open Compute Platform(ROCm、元ボルツマン・イニシアチブ)を軸に構築されたハードウェアとソフトウェアのスタックであるRadeon Instinctファミリのサポートを得たいと考えています。

昨年の夏、AMDはBaiduと提携して、中国のハイテク大企業のデータセンターでRadeon Instinct GPUソフトウェアの最適化を実行しました。しかしその翌月、Baiduは、―AlibabaとTencentと協調して―、NvidiaのTesla V100 GPUアクセラレータを導入すると発表しました。

Baidu社長は次のように述べています。「最先端のAI技術を導入すれば、我々はAIの活用を加速させて、ユーザーや社会全体にさらに多くの機会を提供できます」


Nvidiaは企業がGeForce GPUをデータセンターで使用することを禁止していますが、Nvidia自身はその規定に従っている訳ではないようです。昨年、Nvidiaは、GTX 1060およびGTX 1080ベースの仮想マシンへのアクセスを提供するクラウドベースのゲームサービス「GeForce Now」を発表しました。現時点で、11か所からプラットフォームを運用しています。おそらく、それぞれにデータセンターが関係しているとみられています。

– Data Center Dynamics
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